令和6年度全国書道高等学校協議会30周年記念大会開会式理事長あいさつ
皆様こんにちは。全国書道高等学校協議会理事長、埼玉県立大宮光陵高等学校長の矼でございます。本日は、ご多用のところ、ご参加くださいましてありがとうございます。全国書道高等学校協議会創立三十周年にあたり、主催者を代表して一言ごあいさつ申し上げます。
本日、文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官 豊口和士様をはじめ、大東文化大学書道研究所事務長 島田佳範様、NPO法人世界芸術文化振興協会理事 中村明彦様のご臨席を賜り、関係の皆様方と記念大会を盛大に開催できますことは、大きな喜びであり、嬉しく存じます。
さて、本協議会は、平成七年度に全国芸術高等学校長会に書道小部会が設置されたことに伴い、全国書道高等学校協議会として全国組織の歩を開始しました。このときの加盟校は七校でしたが、地道に活動を積み重ね、先人の皆々様のご尽力によりまして、本年度三十年目を迎え、加盟校も十八校となりました。
もとより、本協議会の目的は、書道教育の諸課題についての研究・協議、会員相互の研修、情報交換などを通して、高校書道教育の振興に寄与することにあります。この目的を達成すべく、全国大会を毎年開催し、公開授業、研究協議などに積極的に取り組み、その研究の成果と具体的な実践事例を研究紀要として取りまとめ発行してまいりました。
これらの活動は、高等学校書道教育を牽引するものであり、また、書道を学ぶ高校生の資質・能力の向上に大きな貢献をしてきたと自負しております。
この間、本協議会が最も重要視して取り組んできたことは、高等学校学習指導要領において「主として専門学科において開設される各教科・科目」に、音楽、美術と同じく、教科として書道を位置づけることであります。書道は、我が国や周辺諸国の歴史や文化に根ざし、世界がその価値を認める誇り高き芸術です。専門的な学習を通じ、自らが書の伝統と文化を継承し創造しようとする心豊かな逞しい人材の育成は、学習指導要領において強く求められており、今後も不変であると考えます。
この度の創立三十周年記念大会が、本協議会加盟校の教育課程に即した実践を教員、生徒ともに共有する機会とし、本協議会を中心とした各都道府県における高等学校書道教育が益々振興・発展していくことに大いに期待しております。
結びとなりますが、日頃より、全国書道高等学校協議会の活動に、ご理解、ご協力をいただいている方々に深く御礼申し上げますとともに、ご後援をいただいた文化庁様、公益社団法人全国高等学校文化連盟様、高等学校文化連盟全国書道専門部様、ご協賛いただいております大東文化大学様、NPO法人世界芸術文化振興協会様をはじめ、多くの教育関係機関、諸団体、関係の皆様方の多大なるご支援、ご協力に厚く感謝申し上げ、私からのあいさつとさせていただきます。