7月31日【校長室だより】第一学期終業式

 7月31日、第1学期の終業式の中で、校長から、次のような話をしました。

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 おはようございます。
 長くて短い一学期でした。こうして終業式を行うことができるのも、みなさんの努力のおかげです。感染防止のためのルールとマナーを尊重しながら、誰も経験したことのない緊張感の中、本当によくやってもらいました。心から感謝します。ありがとうございました。

 今や、学校の中だけでなく、あらゆるところで、3密を避けようということが言われています。人が集まる場所でのマスク着用も、あたりまえのことになりました。
 でも、わたしたちは本来、親しい人とはできるだけ距離を縮め、直接話をしたいという気持ちを持っています。お互いの表情が見えないままの会話は、なんとなく心もとないものを感じます。
 学校を始めることはできましたが、みなさんそれぞれに、考えたり、悩んだりすることが多い2か月だったと思います。
 友だちともっと距離を縮めたい。マスク越しではなく直接、表情を見ながら話をしたい。授業でも部活動でも、遠慮なく声を出したい。体を動かしたい。考えをぶつけあいたい。
 そういった、ごく当たり前のことが当たり前でない毎日は、誰にとってもストレスを感じるものです。

 なんで今年に限って、コロナなんか流行ったんだろう。せっかくの大宮光陵高校での毎日が台無しじゃないか。
 これは、私の本音です。大宮光陵高校で校長の仕事をできることがわかった時、これまでで一番といっていいくらい、わくわくしました。授業や芸術活動、スポーツに一生懸命取り組むみなさんを応援できることが、とても楽しみだったのです。
 でも、「人生はできることに集中することであり、できないことを悔やむことではありません」。私は今、そう思って仕事をしています。
 残念な思いがなくなったわけではありません。
 でも、せっかくの人生です。悔やんでいるよりは、できることに集中して過ごすほうが、よっぽど楽しいと思います。

 「なんでコロナなんか」という気持ちについては、もうひとつ、お話ししたいことがあります。こちらのほうが重いことだと考えます。
 「なんでコロナなんか流行るんだ」という気持ちは、そのまま「なんでお前はコロナにかかったんだ」という気持ちに変る、ということです。
 残念ながら、この感染症に対する有効なワクチンも薬も、まだ完成していません。しばらくの間、私たちはこの感染症と、上手に付き合っていかなければなりません。
 上手に付き合っていくうえで、感染症以上に怖いのは、「なんでお前はコロナにかかったんだ」という気持ちだと思います。
 もし、こういう気持ちが広がってしまったら、自分が感染症にかかっても怖くて言えません。
 隠したまま町に出れば、当然感染は広がります。
 なにより、「いじめ」とそっくりなものを感じます。
 自分自身を省みて、気を付けなければいけないと、改めて思います。

 最後に。
 「人生はできることに集中することであり、できないことを悔やむことではありません」ということば。これは、「車いすの物理学者」として有名な、イギリスのスティーブン・ホーキング博士のことばです。
 ホーキング博士を知らない人は、ぜひ、調べてみてください。ことばの重みを、改めて感じてもらえると思います。

 いつもより短い夏休みです。いつもならできることも、できないことがたくさんあります。
 だからこそ、今できることに集中してください。
 8月24日、また元気で会いましょう。