書道科14期生 大沢珠弥子(中国・浙江外国語学院大学 日本語学科 日本語教師)

大沢珠弥子

平成21年度卒業 書道科14期生

中国・浙江外国語学院大学 日本語学科 日本語教師

日高市立高麗川中学校出身

 

私は高校を卒業後、大東文化大学の書道学科に進学し、卒業後は留学生として中国の大学院修士課程で書道を学び卒業しました。そしてその後も中国に滞在し、現在は浙江外国語学院という大学の日本語学科に所属し日本語教師をしています。学生は平仮名片仮名の五十音から学び始め、ビジネス日本語や文学、文化に関する内容まで幅広く勉強します。日本語は難しい言語の一つとされていますが、情報社会が進んだ今では、学生たちはドラマや映画、漫画などを通してすでに日本語に慣れ親しんでいます。自分の興味から専門に発展させている学生が多いので、学習態度も意欲的です。

私が中国へ留学しようと思った理由は、簡単に言うと中国が漢字文化の発祥地だったからです。日本にいても知識として得られることはたくさんありますが、現地に行きこの目で見たものに勝るものはないと信じていました。それには大学4年間で担当の先生に文献を読めば必ず原典を見なさい、元を辿りなさい、現物(図版)を見なさい、との助言を繰り返し聞いていたので常にその教えのもと勉学に励んでいたという背景があったからです。また、もう一つ中国行きのきっかけとなっていたのが、高校時代に書道科の行事の一つとして訪中した経験です。一週間の滞在で北京・西安・杭州・上海の四都市を回りました。北京では誰もが知る故宮博物院や万里の長城を訪れ、歴史の重みを肌で感じました。また現地の方々と書道を通して交流できたことも、当時の私たちにとって印象深い経験の一つです。学びに積極的な同世代の力強いエネルギーを目の当たりにした衝撃は、10年以上経った今でも自分に影響を与え続けています。そしていつかまた自分は中国へ行くと心に決めていました。

大宮光陵高校の書道科は人生の財産となるような経験を積極的にさせてくれるところです。この学科で過ごした日々は3年とは思えないほど濃くかけがえのない時間でした。眠い寒いと言いながら早朝の電車に乗って参加した毎朝の補講や展覧会に向け浮き沈みしながら遅くまで書き込んだ時間などどれも大変だったはずですが、一度も休まず続けられたのはやはり楽しかったからだと思います。古典を理解して学ぶ楽しさ、各時代各地域によって異なる書の美意識、文字文化と歴史との繋がり、日本固有の美しさなど一つの学問を通して新たな世界を知ることに喜びを感じました。私は中学時代、勉強はあまり好きではありませんでしたが、書道に熱中すると共に不思議と興味を持つ科目も増え、何事にも打ち込めるようになりました。

皆さんもぜひ光陵高校の書道科で充実した高校生活を送りましょう。